満月の夢の魔法②

満月の夢の魔法 “私は待っているよ キミが魔法を解くのを キミがカギを開けるのを キミのことを見て待っているからね────” ☆私の日常 ジリリリリリリリリリリ──── ジリリ────カチッ 「ふあ~ もう朝か~ やっぱ1月は寒いな~ おーきよっ────!! っ暗ーーい!!! ・・・ ふ~ 1回落ち着こう うん、落ち着こう でも、まただな、暗くなるの ほんと、なんなんだろう?これ────」 ────数分後 「良し! 暗みも引いたし下に降りようっと!」 朝から叫んでいる私は、夜月 結夢(よつき ゆめ) 中学1年生 セミロングくらいの髪の毛を横結びにしている そして、朝から叫ぶのは私の日常 叫ぶ理由は急に目の前が真っ暗になるから 目の前が真っ暗になる理由は謎 幼稚園の時に、初めて目の前が真っ暗になって、お母さんに言って、病院に連れて行ってもらい、検査をしたけど、異常なし 別の日も異常なし 医者の人が見ても異常なし だから、様子見になり、また暗くなったら病院に行くことになった だけど、時間が経てば暗みが引いていくのが分かった今は、病院には行かず暗みが引くのを待っている だから、朝、数分待っていたのはそのため この事は、私の家族と友達の咲月(さき)と星花(せいか)しか知らない _______________ 「お母さん、おはよ~」 「おはよう、結夢 朝ごはん食べちゃって~ それにしても、今日も叫んだのね」 この人が私のお母さん 「うん、今日も暗くなったから って言っても毎日暗くなるんだけどね いただきま~す」 ん おいしい 「召し上がれ~ それで、今日は何分待って暗みが引いたの?」 「今日も3分くらい」 私は朝ごはんを食べながら答える 「暗みが引く時間も同じくらいだね~」 「そうなの この暗み、なんなんだろう?」 そう 暗みが引く時間も毎回大体3分 ほんと、なんなんだろう? 「もし、学校で暗くなったら無理しないでね」 「うん、無理はしないよ」 _______________ 「お母さん、行ってきまっ────! 暗っ!!!」 フッ! ガタガタッ!! 「は~い、結夢、行ってらっしゃ────! 結夢!?大丈夫!?」 私は目の前が真っ暗になって、近くにあった下駄箱の上に手をついた 「結夢!?」 「ふう、大丈夫 時間が経てば暗みも引いてくるから────」 私は暗みが引くのを待った 「結夢────」 ────約3分後 「もう大丈夫そう 暗みも引いたから」 「ほんとに大丈夫? 学校行ける?」 「うん、大丈夫 それじゃあ、今度こそ行ってくるね」 そう言い、私はドアノブに手をかけた 「うん、行ってらっしゃい 気を付けて行くのよ 無理もしないでね」 「うん、行ってきます」 ガチャ パタン そう言い、私は家を出て学校へ向かった──── _______________ ────数10分後 私は学校に着き、教室の中に入った と同時に 「「結夢~!おはよ!」」 2人の女の子が私にそう言ってきた 「おはよう!咲月!星花!」 そう、この2人が私の友達の、小宮 咲月(こみや さき)と、叶空 星花(かなぞら せいか) 咲月は、セミロングの髪をふわふわ内巻きに巻いて、ハーフアップにしている 星花は、セミロングより少し長い髪をポニーテールにしている 「結夢!今日は目の前暗くなってない?」 咲月が心配そうに私にそう言った ほんとに優しい そう私が思っていたら星花が 「そう!私も聞きたかったの 大丈夫?結夢」 咲月と同様に心配そうに私にそう言った ほんとに2人は優しい だから私は 「大丈夫だよ 朝起きた時と家を出る時に暗くなったけど、学校に着いてからは暗くなってないから ありがとう、2人とも!」 そう、正直に言った 前は心配かけたくなかったし、言わなくても平気だと思って言わなかったけど、ある日に、学校で私が急に目の前が真っ暗になった時があった その時に2人が 「もう!心配したんだから! 家でも暗くなってたんでしょ!? これからは、絶対に嘘つかないで正直に言って! 私たちに心配かけるとか気にしなくていいから! 友達でしょ!? もっと頼って! 私達は結夢の力になりたいから! 約束!」 そう言ってくれたんだ だから、それから私は家族と2人には正直に言っている 「「そっか もし、学校で暗くなったら無理しないで言ってね!」」 「うん!ありがとう、2人とも!」 _______________ 「はい、それでは気を付けて帰ってください」 「きりーつ、れーい────」 そんな声の後、皆一斉に帰っていくと同時に 「結夢!星花!帰ろう~!」 と、咲月が言った 「「うん!帰ろう~!」」 星花と私は咲月にそう返し、私達は教室を出た──── _______________ 「じゃあ結夢、星花、またね」 「「うん、またね~!」」 こんな会話をする理由 それは──── 学校の校門を出て、私達は3人は左右に行ける道を右に曲がる 右に曲がって真っ直ぐ行くと、信号がある 私はその信号を左に曲がる でも、咲月は右、星花は真っ直ぐに行くため、3人ともここでわかれるからだ そして、私達は自分の家の方向へ歩き出した──── _______________ 「お母さん、ただいま~」 数分経って私は家に着いた 「結夢、おかえり~ 今日は暗くならなかった?」 「うん、今日は大丈夫! 暗くなってないよ」 「ほっ、良かった」 「ありがとう」 でも、お母さんの言う通り、暗くならなくてほんとに良かった 「じゃあ、私、部屋にカバン置いてくるね」 「は~い」 私はお母さんが返事をしたのを確認して自分の部屋へ向かった──── ガチャ パタン _______________ 「お母さん、カバン置いてきたよ」 「了解~」 「そう、お母さん、今日学校で────」 私はカバンを置いたら、大体お母さんに今日の出来事を話す 喋る事が大好きだから 「────だったんだ~!」 「へえ~! お母さんも職場で──── ────だったのよ~!」 「へえ~、そうなんだ!」 お母さんもこんな感じで喋る事が大好き _______________ 「あら、そろそろお姉ちゃん帰ってくるかな?」 「そーだね、そろそろ帰ってくるね!」 ガチャ 「ただいま~!」 「「おかえり~!」」 今帰ってきたのが私のお姉ちゃん 「お母さん、今日職場で────」 こんな感じでお姉ちゃんも家に帰ってきたらお母さんにその日の出来事を話す 「────って言う感じだったんだ~!」 「そう~!」 ガチャ 「ただいま」 「「「おかえり~!」」」 今帰って来たのが私のお父さん 「今日────」 「あら、そう~!」 私のお父さんも皆と同じで帰ってきたらその日のことを話す だから、私の家族は会話が絶えないお話好き _______________ 「「「お母さん、そろそろ部屋行くね おやすみ~」」」 あれから時間は過ぎて午後9時半になり、お母さん以外の3人がそう言った お母さんが言わない理由は、お母さんはリビングの隣にある部屋で寝るから 「は~い、おやすみ~」 私達はお母さんの返事を聞いてそれぞれの部屋に入った──── ガチャ パタン 「さっ!明日の準備もしたしそろそろ寝────!」 フッ! 「暗────!」 ガタガタッ! 「座って落ち着こう────」 私は目の前が真っ暗になり、近くにあった丸いテーブルの上に手をついて、その場にゆっくり座った ────3分後 「よし────良くなったな 横になって寝ちゃおうっと!」 そう言ったと同時に私は横になった これが私の日常──── 天井を見つめたまま私はそう思った そして、この頃目の前が暗くなる時が、大体朝と夜という事と、大体月に1回くらい学校で目の前が暗くなる事に気付いた でも、どうして朝と夜なんだろう? そう、不思議に思っていたら窓から見える突きに目がいった 「今日は年明け初めての満月だな────」 そう呟いた私は夢の中へ落ちていった────

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