満月の夢の魔法⑤

そして、夕方まで家族みんなで楽しんだ── 「さぁ、そろそろ、晩御飯にしようか!」 あれから、たくさん騒いだ後、順番にお風呂に入り、今は晩御飯だ 「ケーキもあるからね!」 「「「やった~!!」」」 お母さんの言葉に私達はそう言った 私の家では、皆それぞれ味の好みが違うため、ケーキを買う時は1人1人個々のケーキを買う _______________ 「美味しー!」 あれから、皆それぞれ自分の好きなケーキを選び、美味しく食べている 私は、モンブランを選んだ お母さんは、私のとは違うモンブラン、お父さんは、ブルーベリーのタルト、お姉ちゃんは、フルーツたっぷりのフルーツケーキ 美味しく食べた── _______________ 「「「おやすみ~」」」 「おやすみ~」 ケーキを食べ終え、まったり過ごし、時刻は9時半 お母さん以外の3人は自分の部屋に行くため、お母さんに挨拶した そして、お母さんの返事を確認し、私達3人は自分の部屋へと入った ガチャ パタン 「今日は楽しかったな~! 誕生日プレゼントも貰って、嬉しい!! みんなに感謝だ! それに、私、13歳になったんだ 13歳の年、いい年になりますように そして、魔法も解けますように あれ?今日、目の前が暗くなってない なんでだろ?」 そう呟いて私は眠りに落ちた キミが聞いているとも知らずに── “(お誕生日おめでとう プレゼントやケーキ、良かったね キミが喜んでいると私も嬉しいよ── でも、これは、キミにはまだ言えないかな でも、キミが魔法を解くことが出来たら言うからね キミに今は直接は言えないけど、改めて、 お誕生日おめでとう、結夢── 私からのプレゼントは、もうあげたよ プレゼントとは言えないかもしれないけど 来年はキミに直接おめでとうと言いたいな 私は待っているからね 結夢──)” _______________ 私の誕生日から約3週間が過ぎ、2月ももう、あと一日で終わりになる 誕生日の日から、本格的に私達は魔法の解き方を考えている 私達っていうのは、お母さん、お父さん、お姉ちゃん、私の4人 咲月と星花には、迷惑をかけたくないから、わかったことがあれば連絡する事になったんだ それで、魔法の解き方を考えてはいるんだけど、ヒントも何もないし、手がかりもないから、なかなか見つからないんだ あっ!カギももちろん肌身離さず持っていて、私以外の人(家族、友達)には触らせてない あの日、夢の中でキミと約束したから だから、次にキミに会える時、約束守ったよって言いたい そう考えながら私は窓の外に目をやった 「あ、今日の月、夢の中でキミと会った時と同じ満月だ──」 私はそう呟き、夢の中へ落ちていった── ✩夢のヒント “久しぶりだね” 『あっ!!キミは!』 “覚えていてくれていたんだね” 『もちろん!忘れるわけないよ!』 “そっか、良かった” 『そう!キミが前に私に言っていた約束、私、守ったよ 信じてくれなくても、ずっと言いたかったんだ』 “大丈夫、信じているも何も、私、キミのことをずっと見ていたから だから、キミが私との約束を守ってくれていたのも知ってるよ ありがとう、約束、守ってくれて” 『ずっと、見ていてくれてたの?』 “そうだよ、ずっと見ていたよ あなたの知り合いに「ずっと見守っていて」って頼まれたから” 『そうなんだ、ありがとう!』 “それで、今日はキミにヒントを教えるために私は来たんだ” 『ヒント── それって、この前キミが言っていた私の魔法を解くヒント?』 “そう、正解 キミが魔法を解くことが出来るまで、私は教え続けるよ でも、1回しか言わないから、よく聞いていてね” 『うん、良く聞いてる』 “それじゃあ、言うね キミの魔法を解くヒント、それは――― キミだよ” 『私?』 “そう、キミ キミにかかっているその魔法は、キミでしか解くことは出来ない 例え友達でも家族でも解くことは出来ない 解くカギを持っているのはキミ。キミ自身だ 今日はここまでしか言えないよ でも、大丈夫 キミは魔法を解くことが出来るよ 私はキミがカギを開けるのを待っているからね── 今日の会話もお母さん達に教えてね それじゃあ、またね──” 『あっ!待って! 私、キミに聞きたいことがあるの!!』 “ごめんね、もう、時間切れだよ また、会おうね 楽しみに待ってるから またね──” _______________ ジリリリリリリリリリリ_______________ ジリリ──カチッ 「──待っ!! っ!また、名前聞けなかった 顔もよく見えなかった 私の知り合いの事も聞けなかった── でも、ヒントを聞けた 私も、キミに会えるの楽しみに待ってるね 今も、どこかで見ていてくれているのか な── さっ!下に降りて、お母さん達にもキミとの会話を教えよう!」 私はそう言って下に降りていった まさか、キミが見ていたとも知らずに── “(もちろん見ているよ でも、ごめんね、まだ、キミに私の名前を言うことも、私の姿を見せる事も君の知り合いの事を教えることも出来ないんだ── でも、キミが自分の魔法を解くことが出来た時に、私がキミに隠している事全て話すからね そして、それと同時に私もキミを名前で呼ぶよ 結夢──)” _______________ 「お母さん!おはよう!!」 私は直ぐに下に降りてお母さんに挨拶した 「あっ!結夢、おはよう 朝ご飯食べちゃって~」 お母さんはそう言って微笑んだ 私は朝ごはんを食べながら、すぐに夢の中でキミに聞いたヒントをお母さんに言った 「は~い、いただきます! それで、お母さん!実は──」 お母さんは私の話を真剣に聞いてくれた _______________ 私は準備もしながらもお母さんに全て話した そしたら、お母さんは 「なるほどね でも、ヒントを聞けて良かった でも、代理の事とかは分からなかったのね」 そう言った 「うん、でもキミはね、”また会おうね、楽しみに待ってるから”って言ったの だから、私もまたキミに会えることが楽しみなの! その時に聞いてみるね!」 「そうね、楽しみに待ってよう」 お母さんがそう返したのを聞いて、私は玄関に行き口を開いた 「それじゃあ、行ってきます! 咲月と星花にも話してくるね!」 「行ってらっしゃい 話しておいで」 お母さんがそう言ったのを確認して私は外へ出た── 〈コメント〉 こんにちは、カナリヤです。 ここまで読んで頂きありがとうございます。 ここからは、前回と同様、私のコメントを書かせて頂きます。 実は、今週の水曜日に、私自身体調が悪くなってしまい、毎日通っていた施設を初めてお休みしました。 そして次の日、体調が元通りになりいつも通り施設に登校すると、施設の先生方に心配をして頂けました。 それに私はとても驚きました。 それは、今まで、私が知らないだけかもしれませんが、私自身心配をして頂いた記憶がなかったからです。 そのため、どのように返事をしていいかも分かりませんでした。 ですが、そんな気持ちとは裏腹に、とても嬉しい気持ちでいっぱいになり、にやけそうになってしまいました。 それと同時に、人の信頼の凄さも知ることが出来ました。 これは、私が思うだけかもしれませんが、信頼がなかったら、心配はしないし、されないと思うのです。 そのため、私は毎日施設に登校していて良かったと。 毎日登校すると、信頼も強くなるのかと知る事が出来ました。 この事を知る事が出来たのは、自分自身が頑張った証であり、自分自身の判断や行動が実を結んだ証であると思います。 些細な事から沢山の事を知る事が出来ました。 一つ一つの出来事が、深く、そして広く、関わっているのだと思いました。 最後に、私のコメントまで読んで頂きありがとうございました。 長い文章になってしまい、申し訳ありませんでした。

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